本日は休刊日なので、『わが友に贈る』『寸鉄』はありません。
伸一が姿を現すと、皆の笑顔が弾けた。
伸一も、微笑を浮かべた。しかし、話を始めた彼の顔からは、笑みは消えていた。
“この一人ひとりが、広宣流布の大事な後継者である。だからこそ、将来のために、厳しい話もしておかなければならない”と思ったのである。
「今日は、君たちの人生において、極めて大切なことを、簡潔に語っておきます」
力のこもった語調であった。皆、居住まいを正した。
「人間にとって大事なことの一つは、“粘り”ということなんです。
ある意味で、人生は、絶望との戦いであるといえるかもしれません。…」
「新・人間革命」26巻「厚田」の章p57より
(感想)
大人への話は、優しく包み込むようにされ、子どもたちには厳しい話をされるのは、直感的にも分かります。大人になる段階、またなってからは厳しい闘いの連続です。その中で戦い抜いて来られている方へは、厳しい話は十分に分かっています。だからこそ、それを踏まえて優しい話をしていくことが大切なのだと思います。一方で、子どもはそのような経験が少ないことから、人生は何とかなる、いつかできるだろうと楽観的な考えで、平気で人を傷つけたり、そうしても気づかないことが多いように思います。こうして書いていると、自分もまだまだ子どもの部分が残ってしまっているので、相手の気持ちに寄り添う共感力を“粘り強く”養っていかないといけないなと思いました。
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